片手にはいつも本

自由気ままに本を紹介していきます☘

2020-01-01から1年間の記事一覧

【カレーライフ】スパイス香る青春カレー小説

今回の小説は「竹内真」さんの青春小説『カレーライフ』をご紹介させていただきます。 子供時代に祖父の営む洋食屋に集まってカレーをご馳走になって遊ぶ楽しい時間、その時祖父が倒れ亡くなってしまいます。 通夜の夜に、従兄弟同士の5人の子供たちは「大人…

【クリスマス・キャロル】クリスマスが少し淋しい方へ

今回ご紹介する本は、チャールズ・ディケンズ著の「クリスマス・キャロル」(光文社古典新訳文庫)です。 舞台はロンドン、クリスマス時期のお話です。 主人公は「スクルージ」という、ひねくれものの老人で、町で会計事務所を営んでいます。 誰に対しても冷…

【古道具屋皆塵堂シリーズ 猫除け】人間の怖さとやさしさがあふれる 怪談時代劇

今回は「輪渡颯」さんの時代小説『古道具屋皆塵堂』シリーズの2作目『猫除け』を読書いたしました。 この小説は、いわくつきばかりが集まる古道具屋皆塵堂にやって来る、因縁のある物が起こす怪異や事件に巻き込まれて行く人々の物語で、登場する市井の人々…

【学校の階段】疾風怒濤なコメディー青春小説

さて今回ご紹介する本は、ライトノベルの『学校の階段』シリーズ、エンターブレインより発売されまして、著者は「櫂末高彰」さんです。 このお話は主人公の新入生が、高校の校内を走り回ってレースをする、学校非公認の階段部へと勧誘をされて、なしくずし的…

【仮面舞踏会 伊集院大介の帰還】ネット上にある顔の見えない恐怖

今回私がご紹介する本は「栗本薫」さんの推理小説の傑作、『仮面舞踏会 伊集院大介の帰還』です。 この物語は、インターネットがの黎明期とも言える時代での事件を描いたものですが、今この時代と照らし合わせてもおかしくないような小説となっておりますの…

【殺意は砂糖の右側に】テンポの良い名作科学推理小説

今回の私の読書記録は「柄刀 一」さんの科学ミステリーのシリーズの一つである『殺意は砂糖の右側に』です。 科学ミステリーと言えば、テレビドラマ化された東野さんの探偵ガリレオが有名ですが、クールで少し皮肉屋なこちらの主人公に対して、この作品は、…

【A MASKED BALL】手軽に満足できるゴシックホラー小説

今回私が読んだ小説は、「乙一」さんのゴシックホラー小説『天帝妖狐』の文庫版に表題作とともに収録された短編「A MASKED BALL」です。 中編や短編小説も数多く著作している作者だけあっての安定感があり、作者のネームバリューで選んでみても満足のできる…